第91回選抜高校野球大会(23日開幕)で石川県勢初の甲子園制覇を狙う星稜(石川)が9日、金沢市内で19年最初の練習試合に臨み、今秋のドラフト上位候補で最速150キロを誇る奥川恭伸投手(2年)が先発。3回を投げて2安打1失点(自責なし)と順調なスタートを切った。試合は小松(石川)に3-8で敗れた。

奥川は初回に安打、死球と失策で1点を失った。スライダーを封印して「腕をしっかり振ることを考えた」と直球中心で組み立てた。「バランスはまあまあだったけど、指のかかりが悪かった。自分の中でミスがあり、打撃でも結果が出ず(初戦の)ワクワク感がどんどんなくなって、チームの雰囲気を落とす原因になってしまった」。

3回からはマウンドを寺沢孝多(2年)に譲り、右翼の守備に回った。5番打者として中前打1本。2点を追う7回無死満塁で見逃し三振するなど、反省点が多かった。

ネット裏にはNPB4球団のスカウトが熱視線を送った。スカウトのスピードガンでは147キロ、相手校のスピードガンでは144キロを計測していたが、奥川は苦笑い。「そんなに出たかという感じです。今日の調子は(ベストの)半分くらい。全然納得いっていないです」。

ただ、昨年の同時期に比べると初戦の入りはよかったといい「制球力や球の精度、打者との駆け引きなど、センバツまでに試合に慣れて上げていかないといけない。投球の方はセンバツに向けて、まあ大丈夫かなと思います」と手応えも口にした。