不動の2番が究極に仕上がった。盛岡大付(岩手)は昨春のセンバツに出場したおかやま山陽とダブルヘッダーを戦って1勝1敗。主力組で臨んだ第1試合では、佐々木俊輔内野手(3年)が反撃ソロを放った。

絶好調男が大敗ムードを一掃した。0-9の7回、先頭の佐々木俊が高校通算8号を右翼に運んだ。「張ったのは真っすぐ。でも変化球に対応できました」。チーム初得点から、6回まで2安打だった打線が目を覚まし、終盤の3回で6点を奪い返した。

関口清治監督(41)は「変に試合慣れする時期。甲子園に向けてガンガン上げるべきなのに、流れの中のやっている」と苦言を呈したが、佐々木俊には「しっかりボールが見えている」と合格点を与えた。前日17日から出場した3試合で打率5割、10打点。6安打中5安打が長打という好調ぶりで、佐々木俊は「前で捉えようとする意識がある。引っ張ることで長打が多くなっている」と、すべて中堅から右方向への打球だ。

3番岡田光輝外野手が右足首捻挫、4番小野寺颯斗内野手(ともに3年)に当たりが止まっており、関口監督は「佐々木を真ん中に置いてもいいかな、という気がしてきた」と中軸起用の可能性も示唆。佐々木俊は「どの打順でも打つことには変わらない。自分の調子も変わらないように」と、ピークを維持して25日初戦を迎える。【中島正好】