山形の3位決定戦は、山形学院が5-4で山形城北に逆転サヨナラ勝ちし、創部35年目で春秋通じて初の東北大会出場を決めた。1点差に迫った直後の9回裏2死二、三塁、8回の代打から途中出場の高橋真希斗捕手(2年)が右越えに逆転二塁打を放ち、喜びを爆発させた。

左打ちの高橋真がラッキーボーイぶりを発揮した。8回裏2死から8番代打で登場。右翼線二塁打を放ち、続く9番・矢口悠希内野手(2年)の左の代打攻勢でホームを踏み、反撃の火付け役になった。2打席連続二塁打の高橋真は「1球に集中して状況をイメージしながら打ち込んだ」と練習の成果を口にした。

東海大山形で捕手だった父真司さん(40)の影響で野球を始めた。01年まで22年間、東海大山形を指揮し、同校を春夏通算8度の甲子園に導いた滝公男監督(63=写真は東北題字)とは親子2代の師弟関係を結ぶ。その滝監督の選手起用も、ズバリ的中した形となった。就任4年目で96年秋以来になる東北大会に乗り込む。現役監督で県最高齢になったレジェンドは「やるのは選手です。どれだけ通用するか腕試し。地元でやるので思い切ってやってほしい。(夏に向けて)場数を踏んですべてのアベレージを上げてほしい」と地元開催のひのき舞台に期待をよせた。【佐々木雄高】