米沢中央は2-1で第4シード山形城北に逆転勝ちし、3年ぶりの3回戦進出を決めた。1点を追う7回裏無死一塁、6番・渡部悠斗外野手(3年)の2ランで逆転。エース日野雅崇(3年)もソロ本塁打1本に抑えて逃げ切った。

夏初戦の相手に対し、開幕試合を制した勢いを持続させた。お祭り騒ぎの火付け役になった渡部は「打ったのは真ん中高めのストレート。最初の2打席で貢献できなかったのでつなぐ意識でした」と値千金の公式戦初本塁打を振り返った。背番号11でベンチ入り。本来は投手だが、昨秋右肩を痛めて打撃に専念。外野手として本大会から先発入りし、北村山との開幕戦でも三塁打2本、二塁打1本を含む4安打1打点と活躍した。2戦がかりでサイクル安打を達成、ここまで打率6割2分5厘の渡部は「投手陣を楽にしたい」とバットで後押しする。

エース日野も崩れなかった。一打同点の9回表2死三塁、この日1発を浴びている相手4番を三振に仕留めて雪辱した。日野は「勝負したかった。打線を信じて投げられた」とエースの務めを果たした。チームは13年夏準優勝。当時のエース佐藤大和さんの雄姿に憧れて入学した日野は「勢いに乗ってチーム初の甲子園に行きたい」と先輩超えを誓った。【佐々木雄高】