強豪県立同士の戦いを宇都宮工(栃木)が制した。春準V、シード校の栃木工に対し、10安打5得点を挙げ勝利した。

13日のシートノック中に緊急搬送された大森一之監督(52)は「先制点を取れたことと、小林の好投が勝因です」と振り返り、自身の夏初戦については「ほっといても、キャプテン中心にミーティングしていました」とアクシデントを乗り越え、たくましくなったナインを称賛した。

先発した小林陽心投手(3年)は9回を投げ6安打10奪三振、1失点の好投。開口一番「最高です」と強豪撃破に笑顔を見せた。先頭打者に安打を許したところで大塚悠介捕手(3年)をマウンドに呼び、「1秒」でサインを再確認。「制球が安定せず、調子が悪かった」という中でも自己最速141キロの直球を投げ強力打線をねじ伏せた。「今日のヒーローは監督です。一緒にいてくれると安心します。心強いです」。ジョークたっぷりに試合を振り返り、監督への信頼を表現したエースは次戦に向け「自分たちの野球をやるだけです」と笑顔で誓った。【佐藤勝亮】