残り物に福あり、だ。第101回全国高校野球選手権大会の甲子園練習2日目。東海大相模(神奈川)の主将・井上恵輔捕手(3年)はなぜか「引いちゃいました」と苦笑いを浮かべた。練習開始前、3日の抽選会の抽選順を決める予備抽選で「49番」を引いたからだ。参加49校の最後ということ。「(本抽選は)気合で引きます」と言ったものの、当日は他校が全て引き終わるのを待つしかない。

縁起は良いかも知れない。2年前に優勝した花咲徳栄(埼玉)も、予備抽選は49番だった。他校にすれば、優勝候補の一角がトリに控えるのは不気味なはず。対戦希望を聞かれた井上は「星稜とやりたい」と好投手・奥川との再戦を望んだ。夏の神奈川大会前に練習試合で対戦。勝ちはしたが、相手のミスがあったからで「手も足も出なかった」。次は完勝したい。その先に、4年ぶりの日本一を見据える。