磐城が須賀川を下し、07年以来12年ぶりの準決勝進出で、東北大会出場に王手をかけた。エース右腕・沖政宗投手(2年)が2回まで6連続三振を奪うなど4安打13奪三振の完投。15日の福島東との初戦では足をつり、8回途中で降板していただけに「この1週間、何としても完投するぞと思い続けてきた」とエースの意地を見せた。

平三小時代は小名浜少年野球教室の主将(捕手)で、楽天Jr.にも選ばれた。当時の仲間が仙台育英、東北、青森山田、山梨学院などに進学する中、「勉強と野球を両立したい」と強豪私学の誘いを断り、県内屈指の進学校を選んだ。文武両道のため、練習は夜7時までしかできないが、「みんな意識が高く、短い時間でも濃い練習ができている」と、高校から挑戦した投手でも成長をとげた。

仙台出身の父浩昭さん(50)は泉館山時代の86年、東北大会準決勝で敗れ、センバツを逃した。その父から「伊達政宗のように先見の明のある人になってほしい」と名付けられた。春夏9度の甲子園、71年夏には準優勝を果たした伝統校が、95年夏以来の聖地に突き進む。「いわき市を動かしたい。次も勝つイメージはできています」。大きな野望を心に秘め、政宗が大一番に臨む。【野上伸悟】