夏の甲子園4強の明石商(兵庫)は、好機で良い当たりが野手の正面をつくなど不運な展開に泣き、初戦敗退となった。

この日はバントなどを使う明商野球は封印した。狭間善徳監督(55)は「今日はバントせえへんから。お前らでやれと言っていたので気分も楽でしたね」。6回1死満塁の場面では、得意のスクイズかと思われたが、代打宮下匡雅(3年)が強攻策を敢行。併殺打に倒れたが、3年生にとっての最後の公式戦は教え子たちが思い切ったプレーを出来るように選択させたようだった。「ここまで長く野球できたのは3年生にとっても良かったと思います」。甲子園で話題になった派手なガッツポーズは封印も、ベンチ最前列から豪快なサインを送っていた。

狭間節も健在だった。試合前のノックの最中、明石商のノッカーがレフト際に「本塁打」を2発たたきこむ珍プレー。試合後の取材では、「ノッカーがホームラン2本打ってるし、本当は同点ですよ!」とジョークを飛ばしていた。