秋季東北地区高校野球大会は今日11日、岩手県(県営野球場、花巻球場)で開幕する。

夏の甲子園16強の鶴岡東(山形1位)は、強力打線を武器に79年以来のセンバツ出場を狙う。大会は台風の影響で12、13日の試合が中止となり、14日以降の順延が決定。準決勝は17日、決勝は18日に行われる。

強打線が看板の鶴岡東は現校名で初のセンバツに燃える。鶴商学園以来41年ぶり2度目の春出場へ、県大会をチーム打率4割6分5厘で制覇したように、1イニング平均1・75点の破壊力には自信を持つ。10日は盛岡市内で約3時間の練習後、岩手県営野球場の公式練習で最終調整し、14日福島成蹊(福島2位)との初戦に備えた。

2度目の夏春連続甲子園も再現する。夏のメンバーは2人だけだが、攻撃力は前チームを上回る。県4戦の個人打率は2番野川大輔外野手(2年)の6割6分7厘を筆頭に5割超が4人、4割超が2人。唯一の甲子園レギュラー、1番山路将太郎(2年)の3割1分3厘がかすむほどだ。野川は「クリーンアップにつなぐ気持ちで1、2番でチャンスを作る。力を試したい。いい投手と対戦するのが楽しみです」と好調をアピールした。

打点も先発予定の野手全員がマーク。主将の5番鈴木喬外野手(2年)の8打点を筆頭に、打率5割8分3厘の7番伊藤颯内野手(2年)と5割4分5厘の9番北原晴翔捕手(2年)がともに6打点で続くなど、どこからでも得点できる。鈴木主将は「県に続いてしっかり結果を出したい。初戦に勝って勢いに乗りたい」と意欲。佐藤俊監督(48)は「先読みせずにゲームセットまで1プレーに集中し、今までやってきたことを出し切りたい」と引き締めた。【佐々木雄高】