静岡県高野連は6日、来春のセンバツ「21世紀枠」の県推薦校を秋季県大会8強の浜松西に決定したと発表した。同校は15年以来、2度目の選出となった。この日、修学旅行先の沖縄で吉報を耳にした水野航介主将(2年)は「今までやってきたことが認められたと思うので、うれしいです」と喜びを口にした。

主体的に野球に取り組むことをモットーにする同校野球部は、選手たち自身で練習メニューを考える。練習中も1人1人が考えながら、意見交換も交えて行っている。元々、そういった指導を志していた佐藤光監督(45)は14年春の就任時を振り返り「最初は我慢できず、自分から指導してしまうことが多かった」という。だが、教えが少しずつ浸透していったことで今夏の静岡大会で8年ぶりのシード権獲得。今秋の西部地区大会で連覇を果たすまでになった。

「いまの子たちは、放っておくといつまでも練習をしている」と佐藤監督。県内屈指の進学校のため、勉強もおろそかにできない中、選手たちは本気で甲子園出場を目指している。水野は「知らせを聞いて、モチベーションはより上がった。考える野球をもっと磨いて、甲子園へ行けるようなチームにしたい」と声を弾ませた。【河合萌彦】