来春の選抜高校野球大会に向けて、宮城の21世紀枠推薦校に選ばれた仙台商が13日、仙台市泉区の同校で県高野連から表彰され、千葉滉太主将(2年)が県高野連の丹野高雄会長(57)から表彰状を受け取った。

就任15年目でOBの下原俊介監督(48)は「取り組む姿勢や環境整備など過去の先輩方から受け継いできたことが評価された。(来年の)春と夏に生かせるように心と体を鍛えてほしい」と練習前の1、2年生部員32人に訓示した。

来春、創部100年目を迎える。甲子園には67年の春夏連続を含め、公立校で県内最多の過去4度(春1度)出場。だが、全国初出場時のエースだった故小窪敬一氏(享年56)が監督だった83年夏以来、甲子園から遠ざかる。37年ぶりの甲子園へ関係者の期待は高まるばかりだ。

今秋の県大会で準優勝。19年ぶり出場の東北大会は初戦で青森山田に0-1で9回サヨナラ負けしたが、青森1位の甲子園常連校と互角に戦った。だが千葉主将は「内容は接戦でも9安打で得点できなかった。パワーもスピードもすべてで差を感じた」と、課題を得て練習に取り組んでいる。

東北全体の推薦校は12月13日、さらに本戦出場3校は来年1月24日に発表される。01年に始まった21世紀枠の第1回県推薦校は仙台商だった。下原監督は「例年、地区予選は8月下旬、県大会は9月中旬でシーズンが終わる。今年は甲子園につながる試合を多く経験し、モチベーションを維持して練習できる」と、東北の最終推薦に期待をのぞかせた。【佐々木雄高】