来春の選抜高校野球大会の「21世紀枠」東北地区候補の磐城(福島)に21日、頼もしい援軍が現れた。東京6大学の早大3選手が東北復興支援野球交流で同校を訪れ、3年連続で指導を行った。ロッテ、大リーグのメッツなどで活躍した小宮山悟監督(54)も訪れ、全面サポートを約束。20人の部員の前で「ありとあらゆることを教えてくれるから、3人からいろいろ聞いて、身につけてほしい。センバツに行くことになれば、これを生かして甲子園で暴れてほしい」とエールを送った。

磐城OBの折内健太郎内野手(1年)、早実時代に日本ハム清宮の1年先輩で甲子園のマウンドを踏んだ吉野星吾投手(3年)、昨年の高校日本代表、蛭間拓哉外野手(1年=浦和学院)が参加。バッテリー、内野、外野に分かれて丁寧な指導を受けた。練習を見終えた小宮山氏は「全国レベルでも平均以上。選抜に出ても恥ずかしくない試合ができると思う。期待してもいいんじゃないか」。エース右腕・沖政宗(2年)についても「期待を抱かせるピッチャー」と評価した。

「昔の選手の動画が好き」という沖は、小宮山監督に「偉大すぎて質問できなかった」と緊張の面持ち。それでも「小宮山さんといえばシェークボール。自分も小宮山さんのようにコントロールで勝負できるようになりたい」と決意を新たにした。交流は今日22日まで。岩間涼星主将(2年)は「この経験を生かし、少しでも甲子園レベルに近づけたい」と成長を誓った。出場校は来年1月24日に発表される。【野上伸悟】