来月11日開幕の「夏季静岡県高校野球大会」の組み合わせが27日、代理抽選によって決まった。優勝候補の静岡商は2回戦から出場し、星陵対桐陽の勝者と対戦。昨夏県王者の静岡高は、1回戦で三島北と対する。両校はこの日、校内のグラウンドで練習試合を行い、静岡商のエース高田琢登投手(3年)が昨秋県王者の藤枝明誠戦に先発。4回1安打無失点と好投した。静岡は加藤学園と対戦。7回に4番関宮楓馬捕手(3年)が犠飛を放ち、6-5でサヨナラ勝ちした。

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高田が藤枝明誠の強力打線を、ほぼ完璧に封じた。序盤は、直球を主体とした投球を披露。途中から変化球中心の配球へ変え、相手に的を絞らせなかった。4回、2番から始まる相手の攻撃に「全部三振を狙った」とギアを上げ、3者凡退に仕留めた。4イニングで4奪三振無四球。許した走者は、味方エラーと左前打による2人だけだった。

この日、プロ6球団のスカウトが集まり「緊張するかと思っていましたが、そんなに気にならなかったです」とあっさりした様子。「まだ球速も足りないし(この日最速は144キロ)、コースの使い分けができていなかった」と、冷静に反省点を述べた。

県独自大会の組み合わせも決まり、「やっと大会が始まるという感じ。もっとモチベーションを上げて頑張りたい」と意欲を示した。来月18日に迎える初戦は、星陵対桐陽の勝者が相手。「相手は勢いを持って来ると思うが、自分の投球でその勢いを止めたい」と力を込めた。

1週間後の来月5日には、ライバル静岡との練習試合を予定している。「絶対に負けたくないので、静高戦に向けて最高の状態に持っていきたい」。高田の夏が、熱くなってきた。【河合萌彦】