175チームが参加する神奈川独自大会の組み合わせが17日、発表された。今秋のドラフト候補に挙がる最速152キロ左腕・横浜(神奈川)の松本隆之介投手(3年)は今夏、復活の思いを込めてマウンドに上がる。チームの初戦は8月5日、白山-戸塚の勝者と対戦する。

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松本は入学時から最速145キロ左腕と期待された逸材だ。ただ、昨春センバツの明豊戦は2番手でマウンドに上がったが、2回1/3を投げ5安打5失点。チームは初戦敗退となった。夏の神奈川大会、相模原戦では2番手として登板も、1死も奪えずに降板した。チームメート、応援してくれた家族の前でふがいない投球をしたことが悔しかった。「メンタルの弱さが出た。もう2度とあんな投球はしない」と誓った。

自分の弱さと向き合った。昨秋から自主練習は1人と決め、走り込んだ。自身を見つめ直し、妥協は許さない。自粛期間には、自宅の食事で体重を10キロ増やし85キロに。最速は自前の計測で152キロを記録した。練習試合でも140キロ台後半を中心に安定した投球を見せた。「低めの球の伸びがよくなった」と自信をつけた。

「今夏は周囲に自慢できる投球をして終わりたい」という。横浜のエースとして堂々と、激戦区神奈川を勝ち抜く。松本はその強い思いを、これまで見守ってくれた家族に向け手紙につづった。