明秀学園日立(茨城)が5回コールド勝ちを収めた。

初回から爆発的な攻撃を見せた。1死から2番田中大誠内野手(3年)が右前打で出塁すると、2つの四球を絡めて、この回計4安打で5得点。悪天候の中で相手のミスも誘い、一気に流れをつかんだ。2回には打者一巡の猛攻で、さらに6点を追加した。

リードを広げると、4回には回ってきた打者5人すべてに代打を送り、メンバーを大きく変えた。金沢成奉監督(53)は「この試合の目的の1つに、3年生全員で戦いたいというのがあった。その目的を達成するために出せる場面で効率よく出場させたかった。出場させたことによって、またさらにチームが1つになれるようにきっかけを作れたらいいいなという狙いもあった」。その言葉通り、20人の選手を使った。

コロナで大きく影響を受けた3年生を1人でも多く試合に出したい。そんな監督の強い願いに応え、4回に代打で登場した伊東陽希内野手(3年)は二塁打を放った。4回を2安打無失点に抑えたエース宇城敢永投手(3年)は「打線が爆発してくれたおかげで落ち着いて投げられました」。と安堵(あんど)の表情で振りかえる。まだ3年生の夏は始まったばかりだ。