今秋ドラフト候補の小林樹斗投手(3年)が6回途中から緊急登板。1回2/3を5安打1失点も、自己最速となる151キロをマークした。

12点リードの6回。出番は急にやってきた。この回から変わった矢田真那斗投手(3年)が2者連続四球で1死一、二塁。それまで優位に進めていた流れにストップがかかり、小林は予定していた7回を前倒ししてマウンドへ上がった。

ある程度肩は作っていたというが、相手4番に左前打を許して満塁にされると、そこから3連打。「準備しきれなかった。感覚的には悪くなかった。相手はまっすぐ1本出来ていたので、もう少ししっかり組み立てていけば良かった」と顔をゆがめた。

2人目の打者となった相手5番の初球に151キロをマーク。大会初戦の南部戦で150キロを記録したが、さらに最速を塗り替えた。

「球速よりもキレがなかったので、粘れる投手になりたい」と、自己最速は意に介さず。

「今日はしっかり勝ち切れた。今日のことは今日でしっかり切り替えて準備したい」と語った。

試合には、5球団7人のスカウトが視察。楽天愛敬アマチュアスカウトグループマネジャーは「先発より後ろの方が合っている気がする。伸びしろが大きい」と素質を評価した。

打線は智弁和歌山が、17安打の猛打で圧倒。初回に徳丸天晴外野手(2年)の中越え適時打などで4点を先制した。

同候補の細川凌平外野手(3年)は初回、敵失で出塁し、先制のホームを踏んだ。その後は、3打数2安打1四球で、全4打席で出塁した。