報徳学園が昨秋から兵庫県内無敗のまま夏を終えた。兵庫の独自大会は8強止まり。この日の5回戦がラストゲームだった。

8点リードの7回、最後の打者を遊ゴロに仕留め、コールド勝ちを決めるとマウンド上に歓喜の輪ができた。1失点で7回完投のエース坂口翔颯(かすが)投手(3年)は「ガッツポーズしたらみんなが集まってきた。昨年の秋を思い出した。今大会は圧倒的に勝とうと思っていた。全試合コールドで勝ててよかった」。

初戦の2回戦県西宮は8-1(8回コールド)、3回戦は川西明峰に13-4(7回コールド)、4回戦は西宮今津に10-1(7回コールド)と、坂口の言葉通りの結果で勝ち進んだ。

この日のベンチ入りはすべて3年生。試合前に3年生40人全員でウオーミングアップをする姿を見て大角健二監督(40)は目頭を熱くした。「試合前に泣いちゃいけないんですけど、涙が出ました。熱くて強くて仲の良い最高のチームでした」と、困難にも負けなかったナインをたたえていた。