全国高校野球選手権大会がなくなった今夏。球児たちはどんな思いで試合に臨むのか。直筆の手紙とともに随時掲載していく。

   ◇   ◇   ◇

今秋ドラフト上位候補の明石商(兵庫)・中森俊介投手(3年)が16日、甲子園高校野球交流試合で昨秋関東4強の桐生第一(群馬)戦に臨む。最後の試合を前に、支えてくれた人たちへの感謝を「手紙」にしたためた。

支えられて夏を迎えた。コロナ禍の休校中は兵庫・丹波篠山市へ帰省。狭間監督や指導者から電話などで自主練習のサポートを受けた。指揮官は車で中森の地元まで様子を見に来てくれた。母美幸さん(41)は手料理でサポート。7月の練習試合では「手作りのお弁当が食べたい」という要望に、朝4時起きでレタスのハム巻きなど好物を詰めた弁当を用意してくれた。

8強で打ち止めだった県独自大会は、最後の5回戦で延長の末に敗れた。「悔しさを交流試合にぶつけたい。今まで甲子園で自分が投げて負け投手になっているので、最後は自分が投げて勝って終わりたい」。集大成のマウンドに上がる。【望月千草】