昨夏の決勝と同じ顔合わせの一戦は、履正社(大阪)が星稜(石川)を返り討ちにした。

初回に敵失なども絡んで2点を先制。2回には、今秋ドラフト候補の小深田大地内野手、関本勇輔捕手(ともに3年)の適時打など打者一巡の攻撃で6点を追加し、序盤から強打を発揮し優勢に立った。

昨夏、ベンチで優勝を経験した主将の関本は「先輩方が決勝でやっているので強い思いはありました。(勝てて)素直に安心しました」。2回の適時打に続き、何度も強肩も披露した。「いけると思った」と、正確な送球で5回から3イニング連続で盗塁を阻止した。6、7回に阻止したのは死球や失策で出した先頭打者で、相手の反撃の芽を摘み取った。これまでに記録した二塁送球最速1秒84という強肩を、甲子園でも見せつけた。

打撃でも、5打数2安打1打点と攻守で勝利に貢献した。

父で元阪神の関本賢太郎氏(41、野球評論家)には「全力でやってくれ」と背中を押され、ラストゲームへ送り出された。「全力ですることが恩返しだと思っているので良かったと思います」と振り返った。

6月末にはプロ志望の考えを明らかにしており、「野球を続けて、また甲子園の土を踏めたらと思います」と話した。