浜松湖北高の北沢勇都投手(3年)が、日本高野連などが主催する「プロ志望高校生合同練習会」(5、6日・東京ドーム)に参加する。実戦形式で打者と対戦するため「相手の内角に投げ込み、強気の投球ができるんだとアピールしたい」と目を輝かせた。

188センチの長身を武器に、昨秋からプロ野球スカウトに注目される左腕。高校最後の今夏、大きくアピールするはずだった。だが2月に腰椎分離症を発症。全治3カ月で満足に練習ができなかった。5月半ばに投球練習を再開したが「フォームや体の使い方がわからなくなり、不安ばかりだった」と振り返った。

本調子を取り戻せないまま、今夏の県独自大会は2回戦で敗退。8月前半には愛知県や関東の計4大学の練習に参加したが、プロへの思いを捨てきれなかった。悩んだ末に「(プロ野球に)行けるときに行って、そこでダメだったら諦めがつくので」と、プロ志望届を提出した。

練習会には北沢を含め、41人が参加する。同じ志を持つライバルでもあるが「参考にできるところがあれば、見習いたい」と意欲的だ。「全力疾走など、プレー以外の面でもアピールしたい。持ってる力を出し切りたい」と闘志を燃やした。【河合萌彦】

◆北沢勇都(きたざわ・ゆうと)2002年(平14)11月30日、浜松市生まれ。小1から引佐ファイターズで野球を始めた。引佐南部中3年夏に浜松選抜に選ばれ、台湾遠征に参加。浜松湖北高では1年秋からメンバー入り。直球の自己最速は135キロ。左投げ左打ち。188センチ、66キロ。血液型O。家族は両親と兄。

◆プロ志望高校生合同練習会 日本高野連と日本野球機構(NPB)が主催。今年の春夏の甲子園、地方大会が中止となり、プロへのアピール機会を失った高校3年生が対象。プロ志望届提出が参加条件。先月29、30日の西日本会場(甲子園球場)では、77人が参加。静岡県勢では、静清高の高橋楽(らく)投手(3年)も東日本会場(東京ドーム)で参加する。