新潟工は、六日町に7-0の8回コールド勝ち。ベスト4だった13年夏以来のベスト8進出を果たした。エース左腕・桐生隼(1年)が7回を5安打無失点に抑え、快勝の流れを作った。準々決勝は19日に行われる。

新潟工・桐生はポーカーフェースを崩さなかった。1-0の4回表、先頭打者に右越え三塁打を打たれたのをきっかけに1死一、三塁のピンチを招いた。「三塁打を打たれて、1点は仕方ないと思った」。すぐに気持ちを切り替えると、正念場を三ゴロ併殺で切り抜けた。

自己最長タイの7回を投げて初の無失点。「完投したかった」と笑う。「走っていた」という直球と、この試合で初めて試したスローカーブのコンビネーションで凡打の山を築いた。「4回のピンチをしのいで流れを作ってくれた。試合をしながら成長している」。市野瀬寛監督(50)は1年生エースの好投を手放しでたたえた。

8月に腰を痛めた。投球練習ができたのは初戦の新津南戦の前日7日。ぶっつけ本番で臨み、3試合すべてに先発。新津南戦は2回2失点、続く新津戦は7回2失点。「不安だったけど、投げてみたら感覚がよかった」。負傷の間、体幹トレーニングとストレッチを集中的に行った効果が出た。13年夏のベスト4以来のベスト8に進んだ。「目標は北信越。1戦1戦、自信を持って投げたい」。桐生は堂々と前を見据えた。【斎藤慎一郎】