帯広農が足寄を12-2で下し、2年連続の全道進出を決めた。3戦43安打39得点と打線が好調。この日は3番村中滉貴中堅手(2年)が、初回の先制中前適時打含む3安打3打点と気を吐いた。今夏の甲子園交流試合でも1安打を放った背番号8は「投手陣の経験が浅いので、まずは打線がカバーできて良かった」と振り返った。

本来は捕手で、昨冬から元中日監督の谷繁元信氏の著書「谷繁流キャッチャー思考」を愛読。甲子園では捕手としてエース井村塁、水上流暢(ともに3年)を好リードし、勝利に導いた。新チームでは「打席でも相手の配球を読むようになった」。2打席目には苦手だった変化球をとらえ中越え2点適時二塁打を放ち「読みが当たった。全道でもしっかり対応して、今度は優勝して甲子園に行きたい」と意気込んだ。

▽帯広農・前田康晴監督(44)「帯広大谷戦から連続で登板した水口(智文、2年)が踏ん張ってくれた。ミスもあったし、今日のような戦いでは、全道ではコールドで負ける。みんなで束になって、ぶつかっていかないと」

▽帯広農・西川健生内野手(2年=3安打3打点)「甲子園では腰の状態がよくなく、ヒットを打つことができなかった。その悔しさを胸に練習してきた。また甲子園に行くために、全道でも全力でプレーしたい」

▽足寄・池田剛基監督(36=元日本ハム。夏に続き代表決定戦に導くも敗戦)「2点を取った5回は、部員11人とは思えない攻撃を見せてくれた。この冬は、あれを序盤から見せ、持続できるような力をつけさせたい」

▽足寄・青木克郎主将(2年=部員11人で代表決定戦に進出)「低めを打たせる投球をしかたかったが早い回に点を取られてしまった。点を取った後に失点してしまったのは今後の課題。この経験を生かし冬場の練習に励みたい」