来春センバツ21世紀枠の静岡県推薦校表彰状授与式が17日、選出された三島南高で行われ、ナインは決意を新たにした。式では、チームを代表し伊藤侍玄(じげん)主将(2年)が「自分たちが行ってきたことが評価されたことに感謝と自覚を持って励んでいきたい」と言葉に力を込めた。

同校は今秋、62年ぶりに県4強入りと、快進撃を見せた。好成績だけが推薦理由ではない。稲木恵介監督(41)就任後の14年からは、未就学児や小学生との野球を通じて交流を続けている。先月には、三島市へ贈る防災用の土のうを全部員31人で製作し、地域貢献活動にも力を入れる。これらを部員の多くが楽しんで取り組み、地元住民の応援熱も自然と高まってきた。伊藤主将は「感謝の気持ちを大事にしながら、恩返しのつもりで今後も活動をしていきたい」と、さらなる活動の発展を誓った。

東海地区の各県推薦校には、大垣商(岐阜)や松阪商(三重)といった先月の東海大会に出場したチームが並ぶ。実績で見劣りするのは否めないが、稲木監督は「現実には厳しいとは思う。けれどコロナで雰囲気が暗い中、21世紀枠選出でこの地域が明るくなってくれれば」と希望を口にした。【河合萌彦】