昨年に現役引退し、マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(47)が4日、智弁和歌山の野球部員に対して、和歌山市内の同校グラウンドで3日間の“アマ初指導”を終えた。 今回は3日間の日程で行われ、最終日のこの日は選手たちの前でイチロー氏がフリー打撃を披露。手本を見せることで選手たちに考えさせた。以下はイチロー氏の現役引退後アラカルト。

 

◆引退 19年3月21日 東京ドームで行われたアスレチックスとの開幕第2戦後に引退を発表した。日米通算4367安打(日本1278、米国3089)を記録。

◆マリナーズで指導者へ 19年4月30日、マリナーズの球団会長付特別補佐となることが発表された。18年と同じ肩書のままでインストラクターとなり、マ軍と傘下3Aタコマの若手に主に打撃、外野守備、走塁を教えることとなった。インストラクターとしてはGM直属の立場となった。

◆草野球で大活躍 草野球チーム「KOBE CHIBEN」を結成。19年12月1日に初戦として智弁和歌山の教職員チームとほっともっとフィールド神戸で対戦。「9番投手」として、軟式球ながら投げては131球で6安打、完封。16奪三振。打っても3安打を放ち「めちゃくちゃ楽しかった」と笑顔。

◆イチロー特例 19年12月13日から3日間、都内で学生野球資格回復研修を受講した。プロ経験者が学生野球を指導するために義務付けられた研修。これまでは、プロ球団に所属している人は資格回復できなかった。今回、(1)学生への指導はマリナーズでの活動と重ならないオフ期間に行うこと(2)新人のスカウト活動をしないこと、の2点が確認され、日本学生協会理事会で承認されたことで資格回復への道が開かれた。

◆イチロー杯 19年12月22日、96年から継続してきた大会会長を務める「イチロー杯争奪学童軟式野球大会」が、この年限りで終了となった。

◆資格回復 20年2月7日、都内で開かれた日本学生野球協会による学生野球資格回復審査委員会で、イチロー氏を含む94人の資格回復が認められた。

◆球児への指導意欲を初めて公言 20年11月26日、神戸市内で行われた日本新聞協会主催で加盟社向けの第73回新聞大会で講演。高校野球は「面白い。興味がある。野球人として、何かお返しできたら」と近い将来の指導を示唆していた。