九州王者を争った2校が、聖地で激突する。

第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が23日、史上初のオンラインで行われた。昨秋九州大会Vの大崎(長崎)は、大会第3日(21日)に登場。相手は昨秋の九州大会決勝で戦った福岡大大濠。同決勝はともに控え投手登板で、最速139キロ右腕の大崎・坂本安司(2年)と最速140キロ左腕、福岡大大濠・毛利海大投手(2年)のエース対決実現なるか注目される。

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福岡大大濠に、九州大会決勝で大崎に敗れたリベンジのチャンスが巡ってきた。川本康平主将(2年)は「昨年1回敗北しているので、次やるときに勝てることを目標に、冬やってきた。甲子園の初戦で対戦できるとことは光栄です」とチームの思いを代弁した。

大崎については「昨年の秋季九州大会決勝で戦って、守備と打撃ともにハイレベルだと感じた」。ただ、今回は負けられない。目標は17年春の8強超え、さらにその先は全国制覇も見据える。「前回出場した時の成績を超えられるようにしたい。その後は、全国優勝できるように頑張りたい」と意気込んだ。

チームはプロ注目の毛利を擁する。最速140キロながら打者の手元で伸びる直球や、ツーシームなど多彩な変化球が武器だ。昨秋の九州大会では準決勝、決勝の登板はなかったが、初戦は大分商から14三振を奪い4安打1失点完投、準々決勝は具志川商を5安打9奪三振の快投で完封し、17年以来5度目のセンバツ出場に導いた。

1学年先輩で、今年オリックスにドラフト1位で入団した山下舜平大投手が夢の舞台に立てなかった無念の思いも胸に暴れる。

◆九州大会決勝VTR 大崎が5-1で福岡大大濠を下し初優勝。ともにエースを控えに回し、福岡大大濠は森本投手、大崎は勝本投手の1年生が先発。3回まで1-1で進んだが、大崎が4回2死二塁、9番・山口内野手の右前適時打で勝ち越し。5回1死満塁から押し出し四球、スクイズで2点を奪い主導権を奪った。福岡大大濠は1回の先制ソロ以降、勝本の前に打線が沈黙、2回途中の森本の降板も響き、3投手リレーで踏ん張れなかった。

◆九州対決は史上4度目 センバツで九州勢同士が初戦で当たるのは初めてだが、初戦に限らなくても通算4度目と意外に少ない。過去3度は58年準決勝の済々黌5-2熊本工、95年2回戦の日南学園6-2熊本工、05年準々決勝の神村学園3-2沖縄尚学。

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