元ロッテ投手の伊藤義弘監督(39)が選手への暴言で1カ月の謹慎となっている東福岡は7回コールドで快勝した。

5点を先制した直後の2回に無死一、二塁のピンチを迎え、2番手で登板した左腕の池田勝紀投手(3年)が、5回1安打無失点の好救援。最速132キロの直球に100キロ台の変化球を混ぜる緩急をつけた投球で、7三振を奪った。

「最初はランナーがいる状態でマウンドに上がって、自分も初戦で緊張してしまった部分はあったんですけど、次からは落ち着いてマウンドに上がることができました」

小学生の時にやっていたスポーツはテニスと水泳。野球を始めたきっかけは「小6の時に校区のソフトボール大会で優勝して、野球の面白さに感動した。そこから野球を中学でやろうかなと」。福岡市立野間中で軟式野球を始め、県選抜に選ばれるまで上達。「レベルの高い人たちの中で頑張りたい」と、春夏6度の甲子園出場を誇る東福岡に進学した。

双子の弟にあたる池田達哉内野手(3年)は、県内屈指の進学校、筑紫丘の野球部。「小さいころから時間があれば一緒に練習してました。お互いを高め合える仲です」。兄弟で悲願達成に向けて、戦国福岡を戦っている。

県大会限定でチームの指揮を執る副部長の伊藤広監督代理(40)は「やることは変わらないから、次につないで次につないで、みんなでアウトを取る。うちは今そういう野球しかできない。それしかなかったから、立ち上がりからうまくつながりました」と3回戦進出に笑顔だった。【只松憲】