<高校野球兵庫大会:神港学園9-0姫路飾西(8回コールド)>◇16日◇2回戦◇ほっともっと神戸

三塁側スタンドで応援歌を響かせ、姫路飾西(しきさい、兵庫)の夏を盛り上げたのは宮本尚輝主将(3年)の母だった。今大会は、新型コロナ感染予防対策として吹奏楽部による応援はできず、野球部のため事前に演奏をCDに録音した音源を野外用スピーカーでナインに届けた。「こんな立派な球場ですてきな音楽。ありがたいです。選手1人1人のリクエストに合わせて曲を流すのが緊張しました」。攻撃時にボタンを押し、2つの部活の思いをつなげた。そんなサポートに宮本尚主将は「知らなかった。吹奏楽部がそうして取り組んでくれたのはうれしい」と感謝した。

11日にあった1回戦の生野戦にはテスト前など吹奏楽部の都合で間に合わず、突貫で2回戦の2日前に完成した。顧問の橘尚子教諭は「野球部は定期演奏会に来て、拍手や掛け声盛り上げてくれる。そのお礼に。少しでも役に立てたなら良かった」。神港学園に敗れて1度だけのお披露目となったが、ナインの夏舞台を音楽で彩った。【前山慎治】