明徳義塾が、左腕エース代木大和投手(3年)の力投で、21度目の夏の甲子園出場を決めた。

代木は序盤からコーナーを突く丁寧な投球。2点リードの8回、同点に追いつかれたが、打線が9回に再び勝ち越しの3点を奪った。代木は9回3失点完投で、チームを高知の頂点に導いた。代木は試合後に振り返った。

「8回くらいから代えるぞと言われてきた。何のために練習してきたのか考えたら、決勝戦のなか、暑いなか、苦しいなかでも絶対に最後まで投げきるという精神力を鍛えるのを、絶対に練習で負けないくらいやっていた。強い気持ちで初回からマウンドに上がりました」

5回に初安打を許したが要所を締めた。7回に1死後、四球で出塁を許すが4番高橋友外野手(2年)を二塁併殺打に仕留めた。130キロ台中盤だが、低めに制球する。高知打線の打ち気をそらした。打線も今秋ドラフト上位候補の高知・森木大智投手(3年)に泥臭く立ち向かった。2回の先制点は森木の暴投によるもので、8回も敵失で貴重な追加点を奪った。9回は適時打やスクイズで得点。試合巧者ぶりが光った。

◆明徳義塾 1976年(昭51)創立の私立校。生徒数669人(女子169人)。野球部は76年に創部。部員数113人。甲子園出場は夏21度目で春20度。02年夏の甲子園優勝。主な出身者はDeNA伊藤光、プロゴルファーの松山英樹、横峯さくら。所在地は高知県須崎市浦ノ内下中山160。〓(山カンムリに奇)本宏明校長。