プロ注目の浦和学院(埼玉)・金田優太内野手(2年)が、甲子園でも投打二刀流を誓った。3番遊撃手として昨秋の公式戦では打率4割3分8厘、9打点で打線をけん引。一方で最速143キロ右腕としてもマウンドに立った。同じ二刀流のエンゼルス大谷翔平には「レベルが違うので刺激には…。あんなにホームランを打ってすごいなと感じていた」と言うが、昨夏の甲子園でも両方を経験しており、パワーアップして聖地に戻る。

【センバツ出場校一覧 ライブ速報】はこちら>>

プロからは遊撃手として注目されている。冬場は「まずは体作りを一番に、技術面では長打力を上げた」と打力アップに励んだ。秋は181センチと長身ながら体重が71キロしかなかったが、ジムに通って筋力トレーニングを積んだ。80キロと9キロの増量に成功。「木製バットでもフェンスオーバーが目に見えて増えた」と成果を感じている。高校通算5本塁打だが、甲子園でも長打が期待できそうだ。

守備面でも、新境地を開いた。広島の菊池涼介内野手の著書「異次元へ」(廣済堂出版)を読んで、感想文を提出。「ポジショニングは投手の特徴や打者のスイングを見て。定位置はないと思った」。洞察力を磨き、自在に守備位置を変えていく。

投手としては救援への意欲を見せる。「ランナーがいても動じないのが強み」。エース左腕の宮城誇南投手(2年)と2枚看板で昨秋の埼玉県大会決勝では、ライバル花咲徳栄戦に先発した経験を持つ。しかし、実は先発が苦手。「投手は本職じゃなくて、試合前に時間があり過ぎる。中継ぎは試合に出ていて流れが分かる。せかされた方がいいピッチングができる」と感じている。昨秋から指揮を執る森大監督(31)からは当初、宮城とともに1試合ごとに交互の完投を期待されていた。だが、自らの考えを主張し、提案できるまで精神面も成長した。

昨夏の甲子園では、敗れた初戦の日大山形戦で3回から救援登板した。4回3分の1を好投したが「決勝点のタイムリーを打たれた」と悔しさが残る。「ストレートをいかにインコースに投げられるか」。具体的に課題を挙げながら、同じ舞台でリベンジを誓った。【斎藤直樹】