高校野球界も球春到来!各校の対外試合が5日、解禁され、全国で練習試合が行われた。今春センバツで開会式直後の開幕戦に登場する浦和学院(埼玉)は、共栄学園(東京)と対戦し、10-1で快勝。今秋ドラフト候補の「投打二刀流」金田優太内野手(2年)は、三塁打を含む3打数2安打をマークした。同じくセンバツに出場する木更津総合(千葉)は、横浜隼人(神奈川)に勝利した。

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【関連図表】第94回センバツ高校野球組み合わせ

厳しい冬を乗り越えて、球春を迎えた。遊撃手と投手の二刀流で、今秋ドラフト候補の金田は「3番・遊撃手」でスタメン出場。3点を先制し、なおも3回1死一塁のチャンスに右前安打で続いた。4回には、2死から三塁打をマーク。冬の期間は「好球必打」をテーマに木製バットで練習して打力を磨き「初めての試合で2本打てたのはよかった。やってきたことを出せました」とほほえんだ。

投げては最速143キロの強肩。昨秋の公式戦8試合で3失策と、守備力の高いチームを引っ張る。4回には軽い身のこなしで併殺を奪ったが「(ボールの)握り替えがうまくできなかった。基礎からしっかりやって、実戦感覚を取り戻したい」と反省も忘れない。

ベンチ入りをかけた“開幕戦”。9番の大勝朱恩(しゅおん)内野手(2年)が、0-0の3回に先制の適時二塁打をマークすれば、7番の日高智陽外野手(2年)も3回1死満塁で右越えに適時二塁打と猛アピール。大勝は「結果が出たことはよかったけど、もっと打ちたい」。関東大会でベンチ外だった日高は「次こそはという思いは強い。悔いなくプレーしたい」と意気込む。

センバツでは、大会初日の18日、開幕戦で大分舞鶴と対戦する。試合後、森大監督(31)は「9人で野球をやるんじゃない。(ベンチ入り)18人全員がスタメンのつもりで、18人の力を合わせれば甲子園でも勝てるよ」と選手に伝えた。金田らレギュラー陣に加え、厚い選手層が甲子園を狙う。【保坂恭子】