20年甲子園交流試合に、林和成監督と親子鷹として出場した長男の大陸内野手(亜大2年)が、勇退を迎えた父へ、メッセージを寄せた。

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初めてテレビで見る「林和成」の姿は、星稜OBでも監督としてでもなく、「父の姿」として僕の目に映った。カッコよかったよ。

小さいころから、仕事一筋。一緒に遊んでほしくて、母に駄々をこねて、グラウンドに連れていってもらったことを思い出す。近くにいられるだけで、うれしかった。家に帰っても夜遅くまで相手チームの動画を見て分析。星稜の監督は大変なんだなぁ、と子どもながらに思っていた。

2年前のコロナ禍は大変だった一方で、僕にとっては貴重な時間だった。それは、父を独り占めできたから。朝と晩は近くの公園でノックを打ってもらい、一日中、2人で練習。野球についてとことん語り合った。ご飯も作ってくれた。焦げた卵焼きの味は今でも忘れない。不器用なりに頑張っている後ろ姿は、たくましく見えた。

座右の銘の「心あたたかきは万能なり」。日ごろから丁寧に生活し心を大きくする。教わった生き方は、僕の原点。これからは憧れの父を超える人間になれるよう、頑張ります。少しはゆっくり休んで、僕たち家族をあたたかく見守ってください。