エースが準決勝への道を切り開く! 秋季高校野球県大会の準々決勝が、23日に県内2球場で行われる。聖隷クリストファーと対戦(午後0時半、草薙球場)する常葉大橘は、杉田洋大投手(2年)が気合十分。「低めを丁寧に突いて、チームを勝利に導きたい」と気持ちを高ぶらせた。

17日の3回戦・静岡商戦(6○2)では、8回4安打2失点と力投。一方で、7四死球と内容には課題を残した。本来、中1日の19日に迎える予定だった聖隷戦が、悪天候で23日に順延。「球が荒れてしまっていたので、修正する良い期間になったと思う」。“恵の雨”をプラスに、万全の状態を整えてきた。

181センチの長身から投げ下ろす直球を軸に、打たせて取る投球が持ち味の左腕。7月には、投球フォーム微調整にも励んだ。グラブを構える位置を、あご付近から胸の高さに変更。「無駄な力みが抜け、球も走るようになった。課題の内角にも投げきれるようになった」と成長を実感する。

東海大会に出場した2017年以来、5年ぶりの4強を懸けたマウンド。相手は、昨秋の同大会準優勝の難敵だ。それでも、杉田は「挑戦者の気持ちで1戦1戦勝って、センバツに行きたい。次もしっかり抑えたい」。チームのために、全力で腕を振る。【前田和哉】

◆杉田洋大(すぎた・ようた)2005年(平17)4月18日、静岡市清水区生まれ。小4から清水リトルモンキーズで野球を始め、清水三中時代は富士リトルシニアに所属。左投げ左打ち。家族は両親と兄2人、妹。181センチ、67キロ。血液型B。

<山本修杜がバットで援護>

打線の中軸を担う5番山本修杜(しゅうと)外野手(2年)が、バットで杉田を援護する。今大会は、全3試合で9打数4安打5打点と好調を維持。3回戦の静岡商戦では三盗も記録するなど、積極的な走塁も魅力の左翼手だ。聖隷戦を見据え、「準々決勝まで来れば力の差はない。1点をどう取るかが大事になる。打撃だけでなく、走塁でも勝利に貢献していきたい」と力を込めた。