作新学院(栃木)が大分商を破り、6年ぶりのセンバツ白星を挙げた。同校は春夏甲子園40勝に到達。小針崇宏監督は甲子園20勝目を挙げた。大分商とは1979年(昭54)の初戦で対戦。1-5で敗れていたが44年前のリベンジを果たした。

2回、4安打を集中、打者一巡の攻撃で4点を先制。6回には代打細谷季登(3年)の適時打で5点目。1点差に迫られた7回には4番斎藤綾介内野手(3年)の適時打などで3点を奪い再び8-4と突き放した。

守っては継投策。先発の川又楓(3年)が4回無死一、三塁とすると2人目の市川春之介(3年)にスイッチ。その後は福冨竜世(3年)、磯圭太(3年)とつなぎ逃げ切った。

9回裏は2点差に迫られなおも1死一、二塁。大分商・丸尾を左飛に打ち取って2死。ここで大分商の一塁走者が二塁を回ったが、一塁へ帰塁する際に二塁ベースを踏まずに戻った。本来ならこれは守備側のアピールによって走塁死となる場面だったが、作新学院側がアピールする前に審判がアウトとし併殺でゲームセット。一度は試合終了としたが審判団が協議し2死一、二塁で再開。作新学院側がアピールしてアウトが宣告され試合終了という珍しい幕切れとなった。

大分商は9回、2点差に迫る粘りを見せたが及ばず。97年以来26年ぶりのセンバツ勝利はならなかった。

作新学院・小針監督は「粘り強く集中力を切らさず選手がやってくれた。27個目のアウトを全員で取ろうと選手には言っていた。逆転を許さずリードを守りきれたことが大きかった」と話した。