1997年夏の甲子園準優勝投手の龍谷大平安・川口知哉さん(43)が、母校のコーチとして甲子園に戻ってきた。第1試合が終わり、原田英彦監督(62)や後輩ナインと一塁側アルプススタンド横からグラウンドへ。懐かしいグラウンドを踏みしめ、後輩のウオーミングアップを見守った。さらに外野手へのノックも行い、試合前練習終了時までチームに付き添った。

97年夏に準優勝まで平安(当時)を導き、オリックスでプロ野球の世界へ。その後は女子プロ野球の指導者を経て、昨年4月に母校の常勤コーチに就任した。「ああ…こういうところやった。ここで野球してたんやな…と懐かしかったです」と18歳の夏を振り返った川口コーチ。ただ「開会式や校歌を聴いたときには涙ぐみそうになりましたが、今日はちょっとそういう気持ちとは違っていた。感動は自分のこと。もう戦闘モードに入っていた、ということですね」と、甲子園と再会した感慨には一区切りつけ、後輩とともに試合に臨むモードに突入。スタンドから試合を見守った。