山梨県勢として初の決勝進出を狙う山梨学院が、準決勝の広陵(広島)戦へ向けて西宮市内のグラウンドで2時間、汗を流した。

ここまで4戦連続先発のエース・林謙吾投手(3年)はブルペンには入らず、フォームの確認と、バッティング、走塁の確認を行った。「疲れは感じていません。ここまできたら相手より自分のコンディション。どれだけ調子をあげて投げられるかが勝負になると思います」と、平常心を心がけた。

注目されるのは、林対強打の広陵打線。なかでも今大会注目のスラッガー、真鍋慧内野手(3年)との対決だ。林は真鍋の印象を「(体が)大きいっす」と笑みを浮かべた。しかし、林も投球では負けていない。吉田洸二監督(53)は「林は昨秋の関東大会よりも、きわどいコースに投げ込めていて、安定感とコントロールが非常にいい。大舞台で気負うことなくできていることが、すごく成長したと感じています」と大きな信頼を寄せる。「明日は総力戦」と話したが、林の投球が勝敗の鍵を握ることは間違いなさそうだ。

準決勝も、自分らしく戦う。林は「甘い球は命取り。丁寧に投げたい」と気持ちを引き締め、「負けるのは悔しい。勝ちたい気持ちはあります」と闘志をのぞかせた。