春季熊本大会王者の有明が16-3で大分舞鶴を下し、97年創部以来、悲願の初優勝を飾った。4番・小林陽(はる)外野手(3年)が、人生初のサイクルヒットを達成する4安打8打点の大暴れでけん引した。チーム全体でも強みの強打で20安打。冬場の1日1500スイングなど強化が実り、歴史を塗り替えた。県勢としては、15年秋の秀岳館以来の九州制覇となった。

カブス鈴木に憧れる小林が人生初サイクルのアーチでトドメを刺した。偉業達成は試合後に知ったという。初優勝後、記念ボールを手にして実感が湧いた。「歴史を塗り替えるをテーマにしてきました。有明高校の歴史を塗り替え、うれしい」と声を弾ませた。

左越え2ランは、8回2死三塁に飛び出した。1ボールから2球目の内角スライダーをとらえた。左に切れていく低い弾道で「ドライブしてて、心配しながら走った」というが、高校通算6号となった瞬間、右手を突き上げてガッツポーズ。「ヒットが19本出ていたので、20本目を打ちたい気持ちで入った」という強い気持ちがメモリアル弾につながった。

5回1死から、自身初ヒットの三塁内野安打で出塁して波に乗った。6回1死二、三塁で、内角スライダーを左越え2点二塁打。7回1死満塁で、直球を右中間3点三塁打。1人で16得点中8点を稼いだ。

昨秋の県大会2回戦敗退が転機だ。危機感から、1日1500スイングなどで強打をストロングにした成果。今大会準決勝では、2戦連続7回コールド勝利中だった強打の福岡大大濠に打ち負けず自信をつけた。夏へ向けて「甲子園初出場、初優勝の夢を実現させたい」と小林。優勝を弾みに初甲子園切符を目指す。【菊川光一】

 

○…有明・高見一茂監督(43)「(大分舞鶴投手は)いい攻撃のチームがフライアウトなどしていたので、打たされないよう意識させた。投球にハマらないようにした。(チームカラーは)元気の良さとチームワーク」

 

○…大分舞鶴は16失点大敗で初優勝を逃した。4投手の継投も相手打線の勢いを止められず、河室聖司監督(58)は「ピッチャーは体力的に無理でした」とガックリ。特に、5失点の3番手小屋拓大投手、4失点の4番手新名海央(かいおう)投手(ともに3年)について「3、4番手は今日は不合格」と厳しかった。ただ、強豪の西日本短大付を撃破するなど初の決勝進出。「3試合は自信になった」と収穫も手にした。