県南の実力校が、猛打で圧倒した。昨秋東北大会8強の学法石川が、須賀川創英館に11-1で5回コールド勝ちした。福田涼介外野手が2安打3打点、根本剛希外野手(いずれも3年)はダメ押しの2点本塁打を放ち、決勝進出と県大会(5月13日開幕)出場に貢献した。2年連続夏の福島大会準Vの光南は、岩瀬農に7-0で7回コールド勝ち。佐藤壱成外野手(3年)が先制適時打を含む2安打3打点でけん引した。
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昨秋から4番を務める福田涼が好球必打で期待に応えた。2-1と1点差とされた直後の3回無死三塁、佐々木順一朗監督(63)の言葉を忘れず、左打席に立った。「『チャンスこそ強気で』というのは、佐々木先生がよく言っている。甘い球が来たらチャンスに関係なく、強気でいくのが自分のバッティング」。初球の真ん中低めスライダーを引っ張り、打球は一、二塁間を破る適時右前打。続く4回1死二、三塁は1ストライクから2点適時右前打でチームを活気づけ、打者10人6得点の猛攻。5回にダメ押しの1点を加え、2試合連続コールド勝ちを収めた。
強力打線の勢いは衰えない。昨秋の公式戦は、9試合で計95安打79得点を挙げ、チーム打率3割4分1厘。一冬越えてもその威力は健在だ。4回には根本に1発が飛び出した。指揮官は「やっと出たなという感じ。彼は力があるのでコツさえつかめば、おもしろいことになると思っていたので、これが自信になれば」と期待を寄せた。
あの1敗が、学法石川を強くする。昨秋の東北大会準々決勝・能代松陽(秋田)戦は、エース右腕・森岡大智(3年)を攻略し、初回に3点を先制。だが、最後は無念の延長12回サヨナラ負け。好投手から先制点を奪い、福田涼は「いけると思った流れが気の緩みにつながり、追加点を取れなかった」と振り返る。相手はセンバツに出場。「その試合を忘れたら自分たちは終わり。常に1試合1試合、勝ちにこだわりたい」と悔しさを胸に刻み、練習を重ねてきた。
欲しいのは目の前の勝利-。4番として試合に出続ける限り重圧はかかるが「自分の結果よりはチームみんなで勝ちにいくことが大事」と動じない。与えられた役割を果たす。ただ、それだけだ。【相沢孔志】
○…光南・佐藤が長打2本で打点を稼き、流れをもってきた。3回2死一塁での第2打席。これまでチームメートが相手右腕に、飛球で凡退する姿を見て「自分の中の意識でフライを上げたら負け。早いゴロを打つ」と意識していた。2ボールから内角高めに浮いた変化球をたたき、一塁線を破る先制適時二塁打。続く3点リードの5回1死二、三塁では、中越えの2点適時三塁打でリードを広げ、快勝に導いた。
県南支部予選決勝は昨秋と同様、学法石川との対戦が決定した。前回の対戦では延長12回サヨナラ負けを喫し「自分たちは私学を倒すためにみんなで集まって練習してきた。負けたからにはやり返すしかない。全員で勝ちにいきたい」と意気込んだ。この日、6回から救援登板で2回無安打5奪三振無失点だった高原流星投手(3年)は「みんなを信頼して投げたい」と強力打線相手に快投を誓った。

