第105回全国高校野球選手権大阪大会(7月8日開幕)の3回戦までの組み合わせが決まった。

3連覇を狙う大阪桐蔭は前田悠伍投手(3年)が抽選会に出席した。自らくじを引き、初戦で寝屋川-早稲田摂陵の勝者と対戦することになった。

「センバツで負けてからあっという間でした。いよいよ夏が始まる。決まったからにはこの山を勝ち抜いて、4、5回戦に進みたい。1試合1試合どんな相手でも全力で戦いたい」

4強入りしたセンバツ以来の「主将」としてこの日から本格的に動き出した。春季大会は調整のためベンチ入りを外れた。約2カ月間にわたり、笹井知哉内野手(3年)に主将を譲り、試合はもちろん練習でもチームリーダーの役割からは外れていた。

絶対的な存在を外すことでチーム全体を底上げしたい、西谷浩一監督(53)の思惑もあった。前田抜きのチームはそれでも春季大会は大阪で準優勝。下級生中心に本来のレギュラー以外が経験を積んだ。

前田はすでに練習試合で投げ始め、体重も春から4キロ増。下半身を鍛え抜いたことで、投球の質もよくなってきたという。夏の勝負どころでマウンドに立つ準備は整えてきた。

ドラフト上位指名が確実といわれる左腕は「自分自身を一から見つめ直して、この大会に合わせてきた。昨年の甲子園で(下関国際に)ああいう負け方(9回に2失点で逆転負け)をして、誰よりも夏にかける思いは強いです」と言い切った。【柏原誠】