4強バッテリーが残る境が、茨城に再び旋風を巻き起こす。エース高橋大成投手と塚田誠捕手(ともに3年)は、昨夏も主力としてベスト4の原動力になった。高橋は3試合に先発し、3回戦の牛久栄進戦では塚田とバッテリーを組み、5回参考ながら完全試合を達成。息の合ったコンビが最後の夏を迎える。

古河市出身の2人の出会いは、中学時代の茨城県西選抜だった。コロナ禍で大会自体は開催されなかったが、週1回の練習でバッテリーを組んでいた。塚田が「中学の時から良いピッチャーだと感じていた」と話せば、高橋は「ワンバウンドの球でも必ず止めてくれる。安心して投げられている」と実力を認め合う仲だ。高校進学後はともに1年春からベンチ入り。同秋からは主戦バッテリーとして、チームの大黒柱になってきた。

最後の夏に懸ける思いは強い。塚田は「去年は先輩たちに(4強に)連れて行ってもらったので、今年は自分がチームを引っ張るつもり」と頼もしい。高橋も「秋春と打たれて負けているので、夏こそは活躍したい」とエースの自覚を口にする。

茨城大会の開幕は8日に迫った。境は11日の初戦で、八千代と対戦する。間中大介監督(39)は「高橋の出来がこの夏のチームの勝敗を左右する」と断言するように、バッテリーを中心にしたチーム作りを進めてきた。一発勝負のトーナメント戦で、昨夏の快進撃を知る2人の存在は欠かせない。【村山玄】