日本ウェルネスの今秋ドラフト候補、193センチ右腕の辻口輝投手(3年)が初戦に先発し、14奪三振の1失点(自責0)で完投した。打撃でも、2安打2打点をマークした。

5球団10人のスカウトが熱視線を送る中、193センチ、83キロの長身から伸びのある直球と多彩な変化球を投げ込んだ。

9回を3者凡退に抑えると「よっしゃー!」とガッツポーズが飛び出した。猛暑の中の試合となったが、終盤になってもスタミナは落ちなかった。「最初から投げきるつもりでした。バテるかなと思ったけど、投げきることができました」。磯口洋成監督(74)は「後半も球威が落ちなかった。予想以上のピッチングでした」と評価した。

ブラジル人の父と日本人の母を持ち、身長は「まだ伸びています」と笑顔。長い手足をいかし、左足を高く上げるロッテ佐々木朗希投手(21)似のダイナミックなフォームから投げ込む。高校野球界でも速球派が増えているが「あんまり気にしていません。僕はしっかり指にかかった直球を投げたい」と意に介さない。スカウトのスピードガンでは、この日は最速137キロだった。

帽子のツバには「日本一」と自分で書いた。「夏は、まず(東東京大会の)優勝を狙っています。個人的には、全試合を1人で投げきることが目標」と掲げた。