秋田大会は、本荘が秋田工に4-2で勝利。8回から継投したエースの阿部倖翔(ゆきと、3年)投手が完璧なリリーフで試合を締めた。

 

最初で最後の夏に最速145キロ右腕がデビューした。阿部は、7回2失点と好投した先発・柴田航太郎外野手(3年)を引き継ぎ、2回を完全投球。8回に自己最速タイの142キロを計測すると、9回2死1ボールからの2球目に3キロ更新する145キロをマーク。3球目141キロ、4球目140キロと力強い直球で押し、3球連続で空を切らせた。

145キロの表示を確認した阿部は「良い感じに力が伝わった」と納得の表情。昨秋の最速は138キロだったが、冬に身体の使い方を見直し「楽に速い球を投げられるようになった」。春の県大会では角館戦で142キロをマーク。そこからわずか2カ月でさらに3キロ上乗せした。

昨夏はベンチ外。1年前の7月12日、スタンドから先輩たちの涙を見届けた。「去年の先輩たちは強いと言われていた。それでも3回戦で負けて…。みんな泣いていた。あの日は忘れられない」。日付から光景まで鮮明に覚えている。練習用の帽子の裏には「3年生の想い」と記し、「(去年の)3年生の分まで、絶対に甲子園に行って勝つ」という誓いを立てた。

14日、春の王者・ノースアジア大明桜と対戦する。阿部は「秋田県民はみんな、明桜が優勝すると思っていると思うので、それを覆す。絶対に倒してやりたい」と闘志をむき出しにした。08年以来15年ぶりの甲子園を目指し、「背番号1」とともに「3年生の想い」も背負ってマウンドに立つ。【濱本神威】

 

○…大館桂桜は由利工に6-5で勝利。小林廉捕手(3年)が、先制2点適時打を含む2安打4打点の活躍でチームを勝利に導いた。小林は「練習試合から思うようなバッティングができていなかったが、修正できてきた」と手応えを実感。守備では6-4で迎えた9回2死満塁で安打を許し1点を返されたが、同点の走者をしっかりとブロック。「ライトからの送球が良かった。ナイスボールでした」と喜んだ。

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