城西(東東京)が、8回コールドで準決勝進出を決めた。4強入りは、85年以来38年ぶり。初回から点数を積み重ね、8回裏に2点を奪ってコールドを決めた。試合終了後、喜ぶ選手たちを集めて安保隆示監督(53)は「次は東亜学園だぞ。切り替えよう」と声をかけ、選手たちの表情が引き締まった。

先発の溝口博斗投手(3年)が2回1/3を5安打1失点と本調子ではなく、3回途中から背番号1の馬場力斗投手(3年)がマウンドへ。持ち味の制球力で5回2/3を4安打1失点にまとめて流れを引き寄せた。馬場は「今日は40点くらい。思ったところにいかないボールがあった」と反省。準決勝に向けては「今日は打線に助けてもらった。ダブルエースの溝口と2人で助け合っていきたい」と話した。

試合後、安保監督は自身のスマホケースから1枚の名刺を取り出した。24日に亡くなった、浦和学院(埼玉)三浦貴コーチの名刺。浦和学院で24年間、指導者をしていた際にともに戦った仲間だ。24日の夕方、さいたま市内の自宅で最期の対面を果たしたという。その際、同校の森士前監督(59)とも一緒になり「ここまできたら(甲子園に)行けよ」と激励を受けた。「まずは次、東亜学園とどう戦うか。1戦ずつです」と話した。

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