広陵が5年ぶり24度目の優勝を果たした。ボンズこと真鍋慧内野手(3年)は夏の甲子園出場を決めた。準決勝の前日にはOBの金本知憲氏(55)からアドバイスを受けて、準決勝では約1カ月ぶりの1発。決勝では快音は響かなかったが、2四死球とつなぎの3番とした。

今夏は不調が続いたが、準決勝前日に金本氏から直接指導でタイミングの取り方を教わった。「今まではポイントを近くしていたが、タイミングを前におけと言われた。こういう発想があるんだと。気づきがあった」と手応え。翌日の準決勝では第1打席で高校通算62発目を放り込み、いきなり結果で応えた。広島大会では20打数5安打1本塁打5打点で終えた。

甲子園は自身3度目。今春センバツでは準決勝で敗れた。「センバツで悔しい思いをした。その悔しい思いは甲子園でしか晴らせないので、晴らしに行きます」と力強く話した。過去2度はいずれも春だった。「緊張感があったり暑さがあると思うが、楽しもうと思う」と未経験の夏の聖地を思い描いた。

これまでは高校通算62本塁打を放っているが、甲子園では0本。甲子園での本塁打の思いはと問われると「特にホームランの思いはない。チャンスだったら絶対にランナーをかえして、チームの勝利につなげていけたら」とあくまでチームの勝利を求める姿勢だ。

春は日本一に3度経験がある広陵だが、夏はまだない。「甲子園では必ず一戦必勝で日本一を取る。甲子園で優勝してもう1回中井先生を胴上げしたい」。ボンズがバットで聖地を盛り上げる。