新発田農は村上に7-0で7回コールド勝ちした。3番・渡辺泰地中堅手(1年)が3打数2安打1打点。3回裏1死二、三塁で中前に先制打を放って、打線に火をつけた。

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狙い球を逃さなかった。「自分が絶対に1点取ってやろうと思った」。3回表1死二、三塁の先制のチャンス。新発田農3番の渡辺泰は初球の外角直球を中前にはじき返し、三塁走者の9番桐生迅(1年)をホームに迎え入れた。ここから新発田農打線がつながり、この回は4得点。渡辺泰の一打から主導権を握った。

外角球は苦手だった。夏休みの間、1日100スイング以上をノルマに振り込んだ。手本にしたのはヤクルト青木宣親外野手。トップの位置を低くしてコンパクトに振る。その成果を新チーム初戦で見せつけた。

皆川浩一監督(63)は「3番に入って、よく打ってくれた」とたたえた。夏は6番打者。秋季大会前に本来の3番打者、平野詠士(1年)が負傷し、急きょ、渡辺泰が抜てきされた。「3番は好きな打順。初回に回ってくるので」。指揮官の期待にもきっちりと応えた。

父裕康さん(49)が新発田農OBという縁もあって同校に入学した。50メートル走6秒7、100メートル走12秒5はチームトップ。学業成績も学年トップ。「1」づくしの中で、当然、視界に入るのが県大会1位とセンバツ出場。その前に「まず上位、ベスト8を狙う」。目の前の試合に集中することを自らに言い聞かせるようだった。【斎藤慎一郎】