決勝は藤枝明誠が今夏甲子園出場の浜松開誠館を15-3で下し、3年ぶり3度目の優勝を飾った。14安打15得点と打線が機能し、快勝した。

3位決定戦では、日大三島が聖隷クリストファーに勝利。延長10回タイブレークの末に5-4で競り勝ち、2年ぶりの東海進出を決めた。

上位3校が出場する東海大会は来月10日に組み合わせ抽選会が行われ、21日に開幕(岐阜)する。

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藤枝明誠の主砲がチームに勢いをもたらし、3年ぶりの優勝に導いた。4番・皆川晧也(こうや)捕手(2年)が、3安打4打点と躍動。初回2死一塁、右翼線に先制の適時二塁打を放つと、2回2死満塁では走者一掃の3点適時二塁打。序盤2回で計4打点を挙げ、14安打15得点の打線に火をつけた。「勝ててうれしい。単打でつなぐ気持ちで臨んだのがよかった」と、充実した表情で汗をぬぐった。前日23日の準決勝(6○3聖隷クリストファー)から4番に座り2安打2打点。連日の活躍でチームをけん引した。「好機を想定した実戦練習の成果を出せた」と満足した表情を浮かべた。

打力だけではない。チームは、今大会5試合において3失策の堅守や、スクイズを含め17犠打を記録するなど、堅実な野球が結実。全員で基本に忠実なプレーに徹した。主将の一瀬友希内野手(2年)は「全員が気持ちを前面に出してプレーできたことが今大会1番の収穫」と胸を張った。

今夏の県大会準決勝で浜松開誠館に6-7で敗退。この日、リベンジを果たし3年ぶりの頂点に立った光岡孝監督(45)は「決勝の攻撃力はうれしい誤算」と話し「攻守で選手は驚くほど成長した。試合のたびに顔つきが変わり、自信があふれていた」とうなずいた。来月の東海大会に向け指揮官は「投手を含めた守りに磨きをかけていく」と気を引き締めた。【山口昌久】