ソフトバンク井上朋也内野手(20)が25日、ロッテ戦(ZOZOマリン)でうれしいプロ初本塁打を放った。

恩師である花咲徳栄(埼玉)の岩井隆監督(53)は「CSがかかった試合に使っていただいて、本当にありがたい。その中で打つとは」と驚いた。

17年夏に全国優勝。今夏はU18日本代表のヘッドコーチも務めた。そんな名将にとって、井上は初めて輩出したドラフト1位選手でもある。高1時には「なんかゆるキャラみたいな感じ」と井上を見ていたが、スラッガーとして成長していく姿に頼もしさを高めた。

プロ初安打の時には「これからが大事だぞ」とメールを送った。すると「分かっています。大丈夫です」といった趣旨の返信があったという。

「慎重な子なので、何かつかんだのかなと思いましたね。高校の時も、練習では不安な姿を見せた子なんだけど、打席に立つと変な集中力がありました。根拠もない自信を力に変えてしまう子なのかも」

そうたたえる井上だけでなく、この日は西武の西川愛也外野手(24)が適時打にファインプレーでチームに貢献し、日本ハム野村佑希内野手(23)も2安打した。今季は巨人松井颯投手(23)もプロ初勝利を挙げ、広島韮沢雄也内野手(22)も1軍経験を深めた。

教え子たちが少しずつプロで飛躍する姿に「学校の誉れです。生徒も教職員も、花咲のみんなで応援しています。新たな希望をもらえて本当にありがたいですね」と岩井監督も感謝を寄せる。

同校からはこの日、強打者の小野勝利内野手(3年)らがプロ志望届の提出者として、日本高野連に公示された。「どこかご縁があることを願っています」と岩井監督。もし今秋もドラフト指名があれば、9年連続(昨年の育成指名を含める)となる。【金子真仁】

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