履正社はエースの高木大希投手(2年)が5安打13奪三振で完封し、大阪府予選4強に導いた。

右腕は最速147キロの伸びのある直球で三振の山を築いた。9回は降雨に見舞われたが、2者連続三振を奪うなど、最後まで球威は衰えなかった。最終打者を二ゴロに打ち取ると、グラブをたたいて喜んだ。前日30日の7回完投から連投となったが、疲労を感じさせない強気な投球で圧倒した。

エースの力投に打線も奮起。初回、無死満塁で併殺打間に1点。さらに、5番嶋田翔英捕手(2年)が適時打を放ち、2点を先制した。5回には敵失と8番辻琉沙内野手(2年)の中前適時打で2点を追加。6回にも3番近沢賢虎外野手(2年)の右前適時打などで2点を入れ、6-0と突き放した。

高木は、公式戦初の9回完封を達成。「まっすぐで押せる」と手応えをつかんだ。今夏はWエースの増田壮投手(3年)、福田幸之介投手(3年)とともに、背番号11で聖地のマウンドを経験した。頼れる先輩とはこれまでウエートや走り込み、キャッチボールをともにし、投球術や練習姿勢を学んだ。その成果として、昨年末から球速は7キロアップ。2日連続完投のスタミナもついた。

多田晃監督(45)は「四球も少なく、安定したエースらしい投球。よく頑張ってくれた」とたたえた。

3大会連続の甲子園出場を目指すチームで、背番号1を受け継いだ高木。「まずは先輩方と同じ大阪大会優勝を目指したい」と一戦必勝で腕を振る。8日の準決勝では興国と対戦する。