昨夏の甲子園出場校、日本文理の高橋史佳投手(3年)が来春、東都大学野球の中大に進学する。最速151キロを誇る県内屈指の剛腕。今夏は準々決勝で敗退、4大会連続甲子園出場は逃したが、潜在能力の高さは周囲が認めるところ。4年後、ドラフト1位でのプロ入りを目標に東都の雄で腕を磨く。

 

目指すところははっきりしている。「しっかり鍛えて1位でプロに入りたい」。高橋は4年後、高評価でドラフト指名を受けるため、東都の名門に入学する。8日、中大のスポーツ推薦入学の合格者16人が発表された。U18侍ジャパンのメンバーでもある東恩納蒼投手(沖縄尚学3年)らの中に高橋も名を連ねた。来年2月には練習に合流する予定。「切磋琢磨(せっさたくま)して頑張る」とライバルたちの存在にさっそく刺激を受けた。

今春の県大会準決勝・加茂暁星戦で自己、そして今季県内最速の球速151キロをマーク。大学4年間で自慢の速球を「150キロ台の後半には伸ばしたい」と意気込み、「勝てる投手を目指す」とテーマを掲げた。変化球はカーブ、スライダーが主体だったが、カットボールなどを加えて投球の幅を広げるつもりだ。

中大・清水達也監督(59)にも「4年後、ドラフト1位でプロに行こう」と言われたという。中大は今秋のドラフト会議で西舘勇陽投手(4年)が巨人1位指名を受けるなど、投手陣はハイレベル。日本文理OBの種橋諒投手(3年)から「自由な時間が多いので、うまく使った方が良い」とアドバイスを受けた。高橋は3年時に主将でエース、クリーンアップを打った。自主性を重んじるカラーの中大では、持ち前の責任感の強さを生かせる。

日本文理・鈴木崇監督(43)は「能力は高い。それを力にして出してほしい」と期待を寄せた。日本文理は今夏、準々決勝で東京学館新潟に敗れて4大会連続甲子園出場を逃した。高橋は「力不足だった」。その悔しさも成長のバネ。「東都の打者を抑えて勝つことがプロへの近道」。最高の結果を求めて大学野球に力を注ぐ。【斎藤慎一郎】

 

◆高橋史佳(たかはし・ふみか)2005年(平17)12月14日生まれ、新潟市出身。新穂小1年から野球を始める。結小に転校した3年からは荻川少年スポーツクラブに所属。新津第二中では遊撃手と投手。日本文理では1年夏に初めてベンチ入り。好きなプロ野球選手はヤクルト奥川恭伸。182センチ、87キロ。右投げ右打ち。