84年春に岩倉(東京)で全国優勝を成し遂げた山口重幸氏(57)が、同校野球部のコーチに就任することが17日、分かった。4月1日付で就任する。

右腕エースだった山口氏は84年春のセンバツ準々決勝で取手二(茨城)を、準決勝で大船渡(岩手)を破ると、決勝では当時新2年生となる桑田、清原の「KKコンビ」がいるPL学園(大阪)と対決。強力打線を1安打完封に抑え、見事に優勝投手となった。

同年ドラフト6位で阪神に入団し、その後内野手に転向。94年オフにヤクルトに移籍し、96年で現役引退した。プロ通算で283試合に出場し、41安打、1本塁打。引退後はヤクルトの球団スタッフを務め、昨年限りで退団していた。この2月に学生野球資格を回復し、学生野球の指導が可能となっていた。

岩倉は私立の共学校で、東京・上野駅前に本校舎がある。普通科とともに、全国でも珍しい運輸科が設置され、鉄道関係の教育が行われている。