<高校野球東東京大会:関東第一8-5帝京>◇29日◇決勝◇神宮
試合終了の整列後。西崎は一塁側ベンチへ戻る途中で、その場に突っ伏した。「絶対甲子園に出るんだって練習してきたんですけど。本当に悔しい」。涙が止まらなかった。
自身2度の失策が失点に結びついた。それでも、最後まで諦めなかった。9回から3番手でマウンドに上がり、気迫の投球で1回無失点。裏の攻撃では1死から四球で出塁して雄たけびをあげるも、後続が倒れて逆転とはならなかった。
必死に間に合わせた夏だった。6月の練習試合で右手首を骨折した。夏の復帰も危ぶまれたが、4回戦から「2番遊撃」で出場。痛み止めを服用し、右手首にはテーピングを巻いてさっそうと出場した。「そこまで痛みはなかったので。言い訳はできないですね」。いつも気丈。今夏は19打数8安打と、ケガ明けを感じさせないプレーで決勝戦まで導いた。
ベンチで「すみませんでした」と、金田優哉監督(39)に泣きながら謝った。指揮官は「おまえのせいじゃない。ありがとう。ナイスキャプテン!」。背中を優しくたたいてくれた。少し救われた気がした。西崎は「次のステップでこの悔しさを生かして、絶対にプロで活躍する選手になりたいです」と、最後は仲間に感謝した。【佐瀬百合子】

